ホラー成分は少なめとなっております
追うもの追われるもの
製作者:麻琴(@kuransp)
1.はじめに
推奨技能は図書館、目星、聞き耳、回避、精神分析。
信じられるのはRPのみ。
兄は死んだ!もういない!
「この村には鞍馬山から注がれる清らかな天然水のおかげでワサビ菜園や鯉料理が非常に盛んです。また鞍馬山で取れる山菜やイワナは形も大きく絶品です。是非一度食べにいらしてください」
2.あらすじ
季節は初夏、探索者達はせせらぎ村という場所で行われるUNITEという歌手のライブを見に、訪れます。
各々の自宅からせせらぎ村は車で日帰り出来る距離であり、日帰り及び泊まりでの観光です。またUNITEがせせらぎ村出身であること、村おこしという大義名分を担いで行われるライブである、などは事前に探索者は知っているものとします。
3.導入
探索者達はせせらぎ村という村でUNITEという歌手のライブがあることをテレビで知り、ライブに行きたくなる。ライブはテレビ局主催の公開ライブであり、前列エリアでなければ無料で参加出来る。
シナリオ開始時はライブ前日、翌日は祝日であり仕事などは休みであることにする。ライブの日付は7月6日。
<<事前に知り得る情報、調べられる情報>>
・公共交通機関でのアクセスはバスのみであること。
・UNITEはせせらぎ村出身であること。また幼少の頃から歌手になりたかった。そして必至の練習の果てスカウトされたこと。
・現在レーベル会社との契約から二年が経ち、類まれなる美しい歌声により仕事が忙しいこと。
・会場ではライブ以外にも、出店やテレビ局の宣伝会場が出展してること。
・駐車スペースは存在する。が、車の駐車は難しくなるかもしれない、ということは探索者は思いつく。
・せせらぎ村は山間にある比較的大きな村であり、南方に立ちはだかる鞍馬山という霊峰から注がれる地下水が湧いている。
・主催のテレビ局は村にも電波の届いている地元のテレビ局。
UNITE(折原 優奈)
STR:10 DEX:9 INT:15
CON:13 APP:15 POW:8
SIZ:12 SAN:40 EDU:16
HP:13 MP:8 回避:27 DB:0
アイデア:75 幸運:40 知識:80
<持ち物>
マイク
ギター、ギターケース
スマフォ
宿泊用道具
キャリーバック
ピッキングツール
----------------
<技能>
聞き耳:80 芸術(音楽):80 鍵開け:80
剣道:60
160センチ 52kg 歌手 右手首に小さなあざがある
4.せせらぎ村
探索者らが家を出発するのは八時前であり、村に到着する時間帯は大体十時ごろとする。希望があれば多少の時間の前後があっても良い。この日は風もなく雨も降る様子のない快晴である。
・車で向かった探索者
村までの道はいくつかの国道を乗り越えた後、山間の高速道路を経由し、インターチェンジで降りた後、少し走行した先にせせらぎ村の入り口が見えてくる。
道を挟むようにそびえ立つ崖は鞍馬山の険しさを象徴しており、閉鎖的な地理であることを何のロールもなく理解する。
また村唯一の駐車場は土地が余っているのか、相当な広さがある。がしかしUNITEの熱心なファンやマスコミ関係者の車で埋め尽くされている。奥のほうまで車を進めていくとようやく幸運にも一つの空きスペースを見つけ、駐車出来た。
・バスで向かった探索者
探索者はこの村への唯一の公共交通機関である高速バスに乗り、せせらぎ村まで辿り着く。外の風景に目星を行う、RPを行うなどをした探索者は、村の入口にそびえ立つ崖が非常に険しく、閉鎖的な地理であることを考える。
バスの中は辺鄙な村でのライブ開催にも関わらずそこそこの数の客が乗っており、UNITEの人気を感じさせるものだった。だが今日のための特別運行バスのようなものは出ておらず、次にバスが来るのは夜中に一本だけだった。
村の入り口には「ようこそ!せせらぎ村へ」と書かれた時代錯誤な看板、そしてそれを飾るかのように、テレビ局が用意したと思われるいくつかのオブジェが立っていた。看板の柱には今日行われるUNITEのポスターが貼られており、イベント告知がなされていた。「帰ってきた歌姫」と題されている。
村に入ると【21世紀広場】と呼ばれる村民の憩いの場が大きく区画されていて、その中に大きなテントがいくつか立っている。また野外ライブ会場のためのステージが一つ設営されていて、それを囲むようにたくさんの出店が出ている。また目星をすればトラックが四台ほど駐車されていることにも気づく。
21世紀広場の真ん中には時計台と天狗の銅像が立っている。
銅像は大正時代に作られたもののようで、そこそこ古いように見える。
探索者達が村に入ろうとすると、一人の男とすれ違う。
その男の風貌は誰かに似ている気がするが、誰なのか思い出せない。
【話しかけようとした場合】
話しかけようと肩に手をかけようとした刹那、初夏の旋風に押されてよろけそうになる。ふと気が付くとそこにいた男はもういない。
憩いの場を出ると村民の居住区各があり、住宅街と呼ぶにはあっけからんとした家の並びを見つける。住宅街の奥には変電所のようなものが見当たり、この村の各々の場所に電気を供給していることが分かる。目星に成功すれば、家を囲むようにして出来た幅六寸ほどの水路と、一家一台の井戸があることに気づく。
【屋台・村の店で手に入る情報】
・今日のUNITEのライブは父さんも見に来ていること。
・UNITEが帰ってくるのは久々で村の皆は楽しみにしていたこと。
11時前からステージの前は騒がしくなってくる。
探索者達も見たことのあるお笑い芸人や俳優らがコメンテーターを務め、何やらこの村の宣伝のようなもの、会場を盛り上げるためのバラエティトーク、一発芸などなど、テレビ局主催のイベントが始まったようだ。また、そのイベントは終始カメラに収められているようでマイクを担いだ音響係や懸命にボードで指示を出すディレクターなどが見受けられる。
12時をすぎた頃からだろうか、ステージ前が一層混雑し始める。
UNITEのライブが始まるようだ。これから2時間半ほど歌う予定であり、その後もステージではイベントが行われ、それにUNITEはゲストとして参加するようだ。夜になれば花火が用意されており、村おこしとしては大規模な催しであることが印象として取れる。
UNITEがマイクを取りこう言った。
「今日は兄さんのためにも盛り上げていくよ!村の皆、ファンの皆、準備はいいかい!」
5.ガス爆発
探索者達がUNITEの歌を聴き始めて10分もしていない。全員に<<聞き耳>>をロールする。
成功した探索者は地面から何か音が聞こえるのに気づく。
UNITEが調度3曲目を歌い終わり、ステージ換装が始まった時だ。
唐突に岩石と岩石が擦り合わさるような音、そして地響きのような音が続いて聞こえる。ふと気づくと探索者達の足元には大きな亀裂が走っており、【二十一西紀広場】のアスファルトは無残にも深層の砂利を覗かせる形となっている。
ここで探索者達全員は<<目星>>と<<聞き耳>>をロールする。
目星に成功した探索者達は自分たちの足元よりも「ようこそ!せせらぎ村へ」と書かれた看板の方、つまり入り口の方がもっと大きな亀裂が出来ていることに気づく。
聞き耳に成功した探索者達は何か異臭を感じる。それも屁や生ゴミといった生易しい臭いではない。強烈な腐乱臭だ。医者や科学者といった類の人間にはこれが硫化水素の臭いであることは明白である。
最後の鐘のように豪快に岩盤がひっくり返るような音が聞こえる。
すると入り口に近い側の人間が次々と膝から崩れ落ち、肺をえぐるかのように力を込めて手で胸を締め付けている。彼らの顔は苦悶の表情に満ちていた。
探索者達の周りの人間も次第にその酷い悪臭、そして息が詰まるような感覚に耐え切れず民家の方へ退避していった。
ステージスタッフは予期せぬ事態にその場に呆然と立つ者、既に大量の何かを吸ってしまったのかその場で動けなくなる音響係などがいたが、訓練されたディレクターがとっさに非難を仰いだ。
ここですぐに避難しなかった探索者は皮膚のいたるところに緑色の斑点が現れる。
-以下描写
とっさの判断が遅れたのだろうか。探索者は何を血迷ったのかは分からない。
だがふと気づく、体の異変が息苦しさだけではないことに。指の先から二の腕、いや気づけば腹部や背中にもそれはできていた。何かが体を蝕んでいる。その現実を只々突きつける緑色の斑点が全身にあらわれていた。
医者以外はSANC1/1D4。
医者はアイディアに成功すると硫化水素を多量に吸い込んだことによるヘモグロビンと結合したことによる、ヘモグロビン量の急激な現象によるものだと分かる。
村には廃校にはなったものの、小学校が現存しており、意識のある人間、また探索者らは自主的にそこへ避難するように誘導される。
この小学校は平屋造の2棟の学舎、体育館、図書館がある。
また怪我人や避難者の多くは体育館で治療を受けている。
とは言え、大した設備もなく治療を完璧に施すことは不可能に近く、吸引器は圧倒的に不足している。医療器具の多くは村医者や保健室から持って来たものであり、重症患者を助けるためには早急な救援が必要であることは何のロールもなく理解出来る。
テレビ局スタッフらは慌ただしく状況確認を行い、順次救出と報告を行っている。その姿は非常に市民としては正しい姿だ。
探索者らが体育館を後にしようとする、または思い悩んでいるとバックを片手に持ったUNITE、いや折原優奈が声をかけてくる。衣装はステージ衣装の上から羽織りを来たりメガネをかけたりして精一杯他人を装っているよるに見える。
「私、この地元の人間なんですが、もしかしたら校舎の方に何か役に立つものがあるかもしれません。その…、一緒に見に行ってもらえませんか?」
と言って探索者らに花粉症対策用の曇り防止マスクを一枚ずつ手渡す。
「こんなものじゃあまり意味はありませんが、無いよりマシと思って」
6.探索
<<図書館>>
学校とは別に建てられた2F建ての図書館であり、老朽化が進んでいる。
所々に蜘蛛の巣が張られており、ホコリも積もっている。
中央部には図書委員による推薦図書が並べられているが、どれも小学生向けのホラーモノばかりが並んでいる。
ここでは探索者は調べたいことを宣言してからロールすること。
「地下から発生するガスについて」または「硫化水素について」調べ、図書館ロールに成功した場合、<<硫化水素>>についての情報を渡す。
本のタイトルは<<ガスに関する医療全集>>。読むのにかかる時間は30分。
【硫化水素】について情報
引火性が高く、毒性も非常に高い。吸い込むと酸素分圧が急低下し、呼吸が出来なくなり昏睡に陥る。この現象はノックダウンと呼ばれる。
また皮膚粘膜への刺激性は気管支炎や肺水腫を引き起こす。
高濃度の硫化水素を吸い過ぎると嗅覚が麻痺し、感知が不可能になる。
救護方法としてはまず衣服などについた硫化水素を飛ばし、100%の酸素を吸引させること、亜硝酸アルミニウムを投与すること。
探索者が硫化水素の燃焼について調べる場合、<<化学の基本>>を見つける。読むのに一時間かかる。
「硫化水素が燃焼することにより水、二酸化硫黄、一酸化硫黄が大量生成され、尚且つ一度に非常に大量の酸素が消費されるため危険であることが分かる。」
※また二酸化硫黄、一酸化硫黄は有毒である
「蜘蛛について」調べ、図書館ロールに成功した場合、<<蜘蛛に関する学術書>>を見つける。読むのにかかる時間は30分。
「蜘蛛に社会性があるものは少なく、そのほとんどが単独行動を好む。またその多くは獲物を待ちぶせする個体であり、タランチュラのように動いて狩りを行う種は珍しい。蜘蛛はあらゆる虫を食べるが、ベッコウバチなど天敵も必ず存在すると考察出来る。これは産卵数の多さに対する自然界のパワーバランスとして必要なものだと言える」
この土地の伝承について調べ、図書館ロールに成功した場合、<<鞍馬山の天狗伝説>>を見つける。読むのにそう時間はかからない。絵本のようなチャチなものであり、子供向けに書かれているのは間違いない。
「鞍馬山に住む僧が谷に住むと言い伝えた大天狗、かの天狗は牛若丸に剣術を教えた弟子とも言われるが何も文献などは残っていない。鬼一法眼と同一視することもあるが、未だこの山に住み続ける天狗がいるとすれば、あらゆる時代の剣豪も彼だったのかもしれないと私は考える。」
この学校の怪談について調べ、図書館ロールに成功した場合、<<図書委員長の日記>>を見つける。
また全体図書館でもこれを見つけていい。最後の日付は10年前だ。
「10月6日 この学校にも怪談と呼べる怪談が最近話題になってる。クラスの一つ下の子が沼に溺れ死んじゃった。それはもう3ヶ月も前のことだ。あの子には可哀想だけど、あの沼には皆近づいちゃダメって言われてたから。でもその死んだ男の子を今朝学校の廊下で見たっていうの。背筋がゾクッとするわね。
11月7日 昨日は遅刻したから今日は早めに登校したの。そしたら教室に入ろうとドアに手をかけた時、後ろから視線を感じたの。ふと後ろを見ると、いたの。あの死んじゃった子…でも誰も信じてくれなかった。そんな噂話当てにしてってお母さんに怒られちゃった。きっと見間違いよね、そうよね」
この土地の特産品について調べる場合、ロール必要なしに<<せせらぎ村案内パンフレット>>を手に入れる。
「この村には鞍馬山から注がれる清らかな天然水のおかげでワサビ菜園や鯉料理が非常に盛んです。また鞍馬山で取れる山菜やイワナは形も大きく絶品です。是非一度食べにいらしてください」
<<校舎内>>
校舎は6クラス分の通常学級と保健室、教務室、トイレ、掃除用具入れ、理科室がある。
折原優奈がそれらを説明してくれる。
「私、子供の頃この学校に通ってたんです。でも地元を離れてる間についに子どもがこの村から居なくなって廃校になってしまったみたいなんです。少し悲しいですね」
<<保健室>>
長らく使用されていないそのベットや机にはホコリが溜まっている。
あるのは戸棚と冷蔵庫と流し台、ベット3台と机。
目星に成功した探索者は以下のことが分かる。
「戸棚」多少の包帯、湿布、マスク、ガーゼ、消毒液は保管されている。
またかぜ薬や鎮痛剤も多少ながら備蓄がある。
「机」保険記録が残っている。
その中に一人死亡の文字の書かれた男の子、そしてその男の子と思われる写真が机に残っていた。その男の子の名前は折原義行。その面影はどこか優奈に似ているものがある。死因は溺死。
「冷蔵庫」いくつかの点滴溶液が残っている。また複数種類の溶液も保管されている。「ペニシリン」「亜硝酸アルミニウム」「インスリン」である。
「流し台」長らく使われていない流し台である。手元には石鹸が置いてある。
「ベッド」長らく使われていないベット。枕、シーツ、掛け布団、敷布団が綺麗に整頓されたままの状態だ。ベッドの脚にはローラーがついていて、折りたたんではこべそうだ。
<<教務室>>
廃校になっただけあって、この部屋は他の部屋には無い、後の祭りのような感覚に陥る。机の上には何もなく、壁にも何も張られていない。ただただそこにあるのは古びてホコリを被った家具のショールームだ。
探索者が中に入ろうとすると、スッっと後ろの扉が開き、一陣の風が無人の教務室を吹き渡る。
だが一つの机だけホコリを被っておらず、妙に手入れされている。
机の上にはいくつかの筆記用具や定規が置かれている。
机の引き出しを片っ端から開けるといくつかの辞典が並んでいる。
フランス語、中国語、ラテン語、梵語、クメール語であるがGMは中身を問われた時だけ教えるように。それぞれの言語を解読するのに+30%の補正が得られる。また失敗しても完璧でない翻訳結果が得られる。
<<掃除用具入れ>>
雑巾、箒、モップ、バケツ、スッポン、クレンザー、トイレ用洗剤などが置かれている一般的な掃除用具入れ。
<<トイレ>>
「暮れ(夜)の学校のトイレって少しドキドキするわ」
そう優奈がつぶやく。
<<理科室>>
人体模型が不気味にこちらをうかがっている。数台の理科室用の机と教壇、そして実験器具を収める戸棚がある。戸棚には鍵がかかっている。
戸棚を開けると中にはいくつかの顕微鏡、シャーシやスポイト、ピンセット、塩酸と書かれた水溶液の入った瓶、アルコールランプ、マッチ、よくわからないいくつかの石のようなものなどが入っていた。
<<薬学>>で瓶に対して振るとこの水溶液は一般的な小学校に保管されている0.1%程度の濃度の塩酸であることが分かる。
教壇の中にはいくつかの小学生向けの問題用紙が入っていて、つい昨日まで授業をやっていたかのような散らかり具合だ。
人体模型の頭を取り外すと中には巻物<<天狗の詫び状>>が入っている。
が、文字は梵字で書かれているものであり、読解は非常に難解だ。
この字が梵語であることを知っているかどうかは<<知識>>で判定する。
なおタイトルも<<梵語>>に成功しなければ読めない。
<<梵語>>に素で成功しても二時間、辞書を使って読む場合は倍の時間がかかる。またダイスに失敗した場合は五時間かかってあやふやな文章を読むことになる。また再度翻訳する場合+20%の補正を進呈した上で二時間で終了するものとする。
中身は明らかに最近付け足された字で「かの忌まわしき蛇やこの土地に眠る土蜘蛛を退治するすべを古今東西南北から集め、ここに記す。」と始まる。
-我が悪行をここに心改めることを誓う。事に関し、人の子に戦勝祈願の神としてこの巻物を渡さん。夜より来たり邪なるものを払わんとすれば、「オン・バザラ・ヤキシャ・ウン」と唱え三度清められた刀で内蔵を突き刺すべし。ただし、悪行に使うなかれ。我が認めた一族にのみ行使を許されん-
梵語に失敗した場合最初の簡易な梵語の文章だけ読めたことにする。
【二度目に理科室に来る時】
廊下の鍵が開いている。
理科室のドアを開けた途端大きな風が探索者達の横をすり抜けた。
人体模型はいつのまにやら外を向いている。
(GM情報:また巻物も消えている)
<<通常学級>>
何もありません。
--------------
探索者達が学校を後にしようとした時だ、ふと学校から何者かが出て行く影を見つける。優奈にはその方向に思い当たる節があった。
「私の実家の方向ですね、たまたまだとは…思いますけど」
「変な話、小学校に居た頃お化けが出たとか噂もありましたけど」
また見逃した場合でも使えそうなものを体育館に持っていた後、優奈が
「私の実家はすぐ近くです。呼びかけもあったし、母さんは外に出たりはしてないと思いますけど心配です。母さんも私が今日来てることは知っているだろうし心配してるかもしれません。実家まで行きたいんですが…その、怖くて」
と蜘蛛を見た後探索者を誘います。
7.追うもの追われるもの
探索者が夜中に行動しようとした場合以下の光景を目の当たりにする。
-以下描写
ふと探索者が外へ出た時だ。昼間イベントがあった方向、つまり崩壊した【21世紀広場】に何か奇妙な影を見つける。その影は動物というには明らかに日本に生息しうる巨体ではない。体中の繊細な小さな毛とは裏腹に残酷にも月の光がかの巨躯を照らしだす。反射する月光が見せたものは、六本の脚とそれを支えられるか怪しいほどの巨大な蜘蛛の姿だった。前足を自在に操り救助の間に合わず無念にも放置されてしまった人々の死肉をこれでもかと、貪り食べている。そんな光景を目撃してしまった探索者はSANC1d8/1d20。
【ラーン=テゴス】
STR:40 CON:60 SIZ:30 INT:15 POW:35 DEX:15
HP:45 DB+3d6
--------------------
鉤爪 80% 1d6+3d6
無数の触肢 100% 1R1STR吸収 酸によるダメージ1d3
<<犠牲者を魅了するP255>>1D6のSANと3MP必要。
(戦闘中必ず一度は優奈に使用する)
装甲10ポイント、1R1ポイントのHP回復
最初の二十一世紀広場での食事で1D3のHP上昇、以後一人食べるごとにHPが1づつ上昇する。また食べた人間の声を使って喋ることが出来る。
(GM情報:夜を迎える度に大きくなっていく表現を怠らないこと。またHP55を超えても探索者がクリア出来ない場合、ラーン=テゴスが体育館や村を襲い始め、TheEndとなる。)
探索者全員<<聞き耳>>をロール。
成功した探索者は腐乱臭がより一層強くなっていると感じる。
巨大な蜘蛛は探索者に気づいている様子はなく、必至に死体を貪っている、といった感じだ。
8.折原家
二階建の一般的な日本建築と呼ばれるものであり、建物事態は非常に古いように思える。
<<玄関>>
門から玄関の扉までゆるやかな坂が続いている。
また玄関の中にもスロープがついていて、家の外見にそぐわないバリアフリーを感じる。
優奈に中に案内されると、中で優奈の母:折原静江が待っている。
彼女の右手手首にも小さな青あざがある。
「母さんは足を悪くしていてね、一階を車イスで動くのが精一杯なの。私は頻繁には帰れないから村の在宅介護の人に任せっきりなんだけど、私って親不孝よね」と優奈は涙ぐみながら話す。
玄関、廊下、リビング、ダイニングキッチン、バスルーム、トイレ、応接間が一階部分。
二階は優奈の部屋、母の部屋、父の部屋、書斎、物置がある。
<<ダイニングキッチン>>
食料はある。
<<リビング>>
皆で食事の囲める机とテレビ、ビデオデッキがある。
DVDレコーダーも置かれており、周りにはUNITEのツアーDVDなども全種類飾られている。
<<応接間>>
机を挟んでソファーが二つ用意されている。
まずここに探索者らは通され、優奈と話をする。
日記、保険記録を見つけていた場合。
「私の兄は昔、村にある危険な沼に足を滑らせて死んでしまったの。私は遺体は見てないのだけれど、酷い死に様だったみたいで。でもこんなこと言うのもおかしいかもしれないけど、兄はどこかでまだ生きている気がするんだ。それでね、今日ライブをこの村で開いたのも、今日が兄の命日なの。だから私はこんなに立派になったんだって、報告したかったんだ」
蜘蛛に関して
「この村には言い伝えがあるの。大昔にこの村では大きな蜘蛛が人を喰いに山から降りてきたんだって。その蜘蛛は毎晩一人づつ人を食べていったそうよ。悩みに悩んだ末、村一番強い男に鞍馬山で神頼みをしてくれと頼んだそうだ。
そしてその男は死に物狂いで、鞍馬山の奥地にある神地で神様から力を得て、帰ってきたんだって。神様から得た力で蜘蛛を一捻りに地に叩き伏せ、埋めた後があの沼だと言われいるわ。そして、その…こんなことを言うのも恥ずかしいのだけれど、その男ってのは私の家系の先祖だった、と言われているわ。」
蜘蛛に関して母親から
「そうそう、だから私のお母さん、優奈の祖母の代までは巫女としての役割を果たしていたらしいの。でも唐突に母さんが、こんなことをしても意味が無い。祭りはもっと派手でなければ、と言って祭りを変えたらしいのよ。それでもこの村の過疎化は抑えられなかったけれどね」
父の話から
「父は物心ついたころには居なかったわ。たくさんの本だけ残してこの家を出て行った。全く、男ってのはこんな奴らばっかりなんだ。嫌になるわ」
この後探索者が探索するか悩んだ場合は優奈が
「書斎の方も見てみるかい?色々文献とかあるんだ」と打診する。
床の間には刀、銘は【薄緑】。刀身の非常に綺麗な太刀である。
優奈母曰く「この刀は蜘蛛を倒すために使われたと言われている。が、どう見ても最近作られたものだ。私はあまり伝承など信用していない」
【薄緑】
魔力的、また魔獣的、人工的な装甲を貫通するアーティファクト。
邪を払う必滅の聖剣。
<<天狗の詫び状>>を優奈母に見せるとイベントが発生する。
「あら、この巻物懐かしいわね。祖父が大事にしていたものだったのだけれど、草太さんにあげちゃったのよ。なんでかしらねえ。失くしちゃったものだとばかり思っていたけれど、これどこにあったの?」
探索者達の演技と、父親の部屋にある手紙を見せ、状況を説明することで刀の貸与を認めてもらえる。
「悪いけど、母さん足が悪いから、私の部屋の机からビデオテープを持って来てくれないかしら」
<<書斎>>
本棚、書記机がある。
本棚に図書館することにより、【魔界蜘蛛幽断記】という書物が発見される。
読むには1時間を要する。
「その昔、北の国の洞窟に凍てつく蜘蛛の像があった。その蜘蛛はあまりに大きく、醜い形をしていた。6本の足と得体のしれない触手が体を覆っていたからだ。ふと誰かがこの蜘蛛の像に興味を持った。生贄を捧げようと。その民族は兎の血肉を捧げた。次にイノシシ。次に熊と段々サイズを大きくしていった。動かないその蜘蛛の像はみるみるうちに大きくなっていった。いつだろう、その蜘蛛が洞窟からいなくなったのは。そしていつからだろう、その民族が歴史上から消えていったのは。だから私はここに忠告を記す。かの蜘蛛に血肉を与えてはならない、限りなく力を吸収する。かの蜘蛛と戦ってはならない、死の恐怖と表現するに言い難い痛みを感じるだろう。」SANC1/1d4、2ポイントのCoC技能の向上。
書記机に目星をすると【無欠の投擲P288】が見つかる。
読むのには2時間要し、読むと【無欠の投擲】を得る。
また1d6のSAN減少であり、同数値のCoC技能の向上
<<優奈の部屋>>
長らく使われていないのか、かなりホコリが積もっている。
部屋には二段ベットがあり、勉強机も二つある。勉強机の横にそれぞれ竹刀が立てかけられていて、片方の机には面や小手など剣道用具も置かれている。
「兄さんが死んでから部屋もそのままにしてたんだ。私ね、歌手になるためにこの村を出る前に、兄さんのお墓の前で約束したんだ。絶対立派になって帰ってくるって。だからいつまでも、ここで皆を見守ってて、て。」
「小学校入ってすぐ私達剣道やってたの。私のおじいちゃんが村でずっと教えてくれてね。でもおじいちゃんが死んでからは誰も教える人がいなくなって、剣道部もすぐ廃部になっちゃったわ」
優奈がそういった後、何故だか扉がキィと音を立てて動く。それに続くように階段を降りる足あとが聞こえ、玄関から扉を閉める音が聞こえた。
茶の間へ行くと【薄緑】は消えている。
時間が開く、またはこのイベントが発生しない場合、頃合いを見て勝手に【薄緑】を何者かが取っていきます。
<<父親の部屋>>
本棚には詰められるだけ本が詰められている。そのジャンルには彼の卓越した興味が手に取るように分かる広さがあった。
目星に成功した場合、「蜘蛛図鑑」と書かれた表紙の本を見つける。
開くと一枚の封筒が入っている。宛名には折原草太、宛先には折原優奈と書かれている。
「この手紙は優奈にだけじゃなく、こんな気味の悪い本にまで頼りたくなった時のことを考えて、読んでいる誰かに宛てて書くことにする。
蜘蛛は元々この村の沼に埋められていた。私は興味本位で沼に潜って確認しに行ったのだ。あの沼には確かに動かく巨大な蜘蛛の像があった。
ただのいたずらだと最初は思った。ため息をつく間もなく、泳いで戻ろうとした時だ。あったはずの右腕がそこにはないのだ。死にもの狂いで沼から出れた私は幸いだ。私はナメていた。あれは生き物じゃない、化け物だ。絶対に近づくな。まだ強い力はないだろうが、いずれ地中に出てくるだろう。そのときのための力をここに記す。【折原草太漂浪記】と書かれた本を探してくれ。この部屋に置いてある。皆、元気に生きてくれ」
図書館のロールをするまでもなく優奈が一冊の本を見つけ出す。
【折原草太漂浪記】
「この本には、折原草太の壮大な人生を綴る。
という建前で大蜘蛛の天敵であるであろう、【忌まわしき狩人の召喚と従属P282】について記載する。」
この本を読むのにかかる時間は3時間。読んだ探索者には1d6のSAN減少と同数値のクトゥルフ神話技能の上昇がある。また【忌まわしき狩人の召喚と従属】を会得する。そして一文が添えられていた。
「忌まわしき狩人は最終手段であり、また確証の得られないものである。絶対に使役出来ると思わないこと。これだけは覚えていてくれ」
【忌まわしき狩人の召喚と従属】には1D3Rかかるものとする。
戦闘によって時間を稼ぐ必要がある。
【忌まわしき狩人】めっちゃ強い
蜘蛛に絶対勝てる能力
この化け物を見た探索者はSANC0/1d10
<<物置>>
乱雑にダンボール箱が積まれている。
ダンボールの中身は大体が空である。
目星に成功すると箱の中からスノーボード用具を発見する。
スノーボード本体、スノボー用靴、スノボー用ウェア、スノボー用レジャーゴーグルなどがある。優奈父のものであり、彼が大学時代に使っていたものだ。
(GM:このスノボー用品の詳細は聞かれた場合のみ渡すこと)
<<母親の部屋>>
整頓された部屋だが、長らく使われていないのだろう。
棚の上や椅子の上など細々としたところにホコリがたまっている。
部屋の空気の換装やちょっとした掃除は、村の人がやってくれているのかもしれない。
部屋には机と本棚、ベット、化粧台がある。
机に目星が成功すると、いくつかあるビデオテープの中から<<静江へ>>と書かれたビデオテープを見つける。
再生するとどこかのベッドで寝たきりの優奈の父:草太が映っている。
「右腕がなくなってからもう二週間、何故だか体は軽いのに段々心と体が離れていく感覚を覚えるんだ。ものをつかもうとしてるのに腕が動かなかったり、歩くのが途端に早くなったり。僕は一体何に変わってしまうのか分からない恐怖におびえている。死ぬのが怖い。だけど最近もっと怖いものを見つけてしまったんだ。人は誰でも死ぬ。それは息子や娘も同じことってことを。私の息子達は耐えられるのだろうか。それを考えるだけで涙が止まらないんだ。」
そこから草太は嗚咽を漏らしながら泣いている。少し立つと収まったようだ。
「医者に聞いても私の心身分離していく感覚の原因は分かっていない。自分の体が言うことを常に効くとも限らない。だから私はここにいる。あんなことをしなければよかったと本当に後悔している。静江、本当にすまない。貯金は少しだがあるんだ。それで暮らしていてくれ、達者でな」
五分のビデオテープには大の男が本気で泣きすする様子が映っていた。
静江はビデオテープを見ると、表情が暗くなる。
「草太さんは沼の中にいた大蜘蛛にやられた、ってずっと言っていたわ…私はそんなの俄に信じられなくて。でも私は私だけだってこと気づいてあげられなくて。ごめんね、ごめんね」
そう言って痛む膝を抱えながらずっと俯いていた。
8.1鞍馬天狗伝説
ワサビ農園のとなりの山道を少し歩くと祠がある。
木造の屋根のついた祠で中にはシデのついた岩が祀られている。
村の人間がここを管理するためのものを保管する戸棚がある。
中には掃除用具のほか、一冊の本【平家物語:剣巻】が置いてある。
読むと「沛公は貴坊の属鏤を伝へ、白蛇の霊を切り、天帝の名を出だすを得たり。 」という文章で始まる。中には崩した古典文法で書かれてあり読むのは非常に難解である。読むには三時間かかるが<考古学>に成功すれば二時間でいい。
読むと内容は源頼朝と義経の兄弟刀<髭切>と<膝丸>についての奇機械会な異説が書かれている。
<髭切>は渡辺綱が一条戻り橋で鬼の腕を切ったことから鬼切と呼ばれたり、
為義が持っていると夜獅子の泣くような声で泣いたので獅子の子と呼ばれたりした。
<膝丸>は頼光が自らを熱病で苦しめた土蜘蛛を切ったことから蜘蛛切と呼ばれたり、為義が持っていると夜蛇の泣くような声で吠えたので吠丸と呼ばれたりした。
9.エンディング
☆HAPPY END
その禍々しい二体の邪神はくんずほぐれつの戦闘を繰り広げた。
だが空中から襲いかかる巨大な鉤爪に大蜘蛛は太刀打ち出来るほどの武器を持っていなかった。それが自然の摂理なのだ。蜘蛛は鳥を食えないのだ。
いくばくの時間が経っただろう、鼻を付くような腐乱臭は段々と薄れゆき、月明かりの照らされる隨に、蟲の死骸だけが横たわっていた。
忌まわしき狩人は大蜘蛛のすべてを喰らい、満足したかのように飛び去って行った。探索者らが心地よい夜明けを迎えると、一陣の風が頬を撫でていく。
山を超えてやってきた水蒸気が雲を作り、せせらぎ村に小雨を降らせ始めたのだ。
国の救護隊もガスが晴れたことにより駆け付け、生存者はもれなく病院送りとなった。探索者がベットで新聞を読んでいると、一面記事に大きな蛇の写真と共に見出しが書かれている。
「大きな翼の生えた蛇が鞍馬山の近くで死骸となって発見された。腹部には一本の日本刀が刺さっていることから、これは人間によって倒されたもの、またはいたずらであると見て警察は捜査を進めている。」
陰湿で淡白な病室に探索者の笑がこぼれた。
☆MISS END
【無欠の投擲】でアルコールランプを投げた瞬間だった。水素が燃焼するようなボッという音と共に誘爆する。蜘蛛の周りには視界の確保を一切を許さない黒い煙幕が立ち込める。(15D6のダメージ)大きな爆音の反響が止んだ頃、グランドにズシンという音が響く。だが探索者達は気づいてしまう、この黒い煙幕の正体に。そして頭がクラクラする感覚に襲われる。
直感で感じてしまう。この村はもうダメだと。辺り一面に撒き散らされた有害物質と人為的な爆風により山の木は枯れ果て、水は汚れ、誰も住めない土地になってしまった。
後日、超規模な爆発があったこと、硫化水素の濃度が極端に下がったこと、風の強い日が訪れたことなどにより、救助隊が来る。
だが煙の晴れたグランドには蜘蛛の死体はどこにもない。あるいは、今もまだこの村の地下に潜んでいるのかもしれない。
☆兄は死んだ、もういないEND
【オン・バザラ・ヤキシャ・ウン】、彼女がそう唱えると持っていた薄緑の刀身に文字が浮かび上がる。梵字の刻印を得た刃は月の光で反射し、大蜘蛛に刻まれたかのように刻印をその巨躯に映し出していた。そして彼女は一心不乱に剣を振った。
<<ラーン=テゴスによる犠牲者を魅惑するの際>>
「優奈、帰ろう…優奈…息が苦しい…優奈、帰ろう…」
探索者は耳を疑った。大蜘蛛が明らかに人間の、それも男の子の声で優奈に話しかけたからだ。優奈は振るっていた剣をその場に落としてしまう。
なにかとんでもないものを見たかのように愕然とした目をしている。
<<精神分析>>その他もろもろの方法が必要とされる。
<<一度だけ死亡フラグ回避>>
【だが彼女の背中はがら空きだった。隙を見逃さなかった大蜘蛛は鎌を振り上げ突き刺そうとしたその時だ。夜風というには強すぎる、一陣の突風が村を駆け抜ける。大蜘蛛は突然の風にバランスを崩し、鎌を地面に突き刺してしまう。ふと気づくと優奈の手から刀が消えていた。すり抜けた刀は深々と大蜘蛛の脇腹に刺さっている。・体制を立て直した優奈は薄緑を引き抜き、また構えた。・^】
【三つ目の傷を大蜘蛛につけた時だった。大蜘蛛の体がズブズブと溶けていく。溶解した手足はドロドロとした液状になったがまだ意思を持っているかのように蠢いている。だが悟ったのだろうか、段々と液状だったものはサラサラと粉末になっていき、最後には砂だけがそこに残った。すべてが終わった、そんな安堵する探索者達の頬を一陣の風が撫でていく。足元にあった砂は風に乗って夜空へ消えていった。】
☆BAD END
ラーン=テゴスのHPが55を超えた場合、その次の晩にこのルートになる。
血肉を得てさらに巨大化した大蜘蛛はついに体育館の屋根をその大鎌で切り裂いた。人々はパニックになり、その場で気を失うもの、大暴れするもの、自ら命を絶つものなど様々だったが、最早ここは地獄と化していた。
体育館の亀裂からは大量の硫化水素が流れ込み逃げ遅れた者達は皆、肺をえぐるような痛みを抱えながら絶命していく。SANC3/1d10+3
そのまま戦闘へ入る。
【忌まわしき狩人の召喚/従属】を行った場合、体育館の中では失敗する。また野外で行ったとしても逃げ惑う人々を掻っ攫い更に地獄となるだろう。
【無欠の投擲】を行った場合、その場にいた村人は全滅し、近くの住宅街も焼け野原となる。もちろんのことながら探索者達は酸欠か爆風で絶命する。
【オン・バザラ・ヤキシャ・ウン】を唱えることは出来ない。優奈はこの地獄の光景を見てしまうからだ。親しかった者が目の前で次々と死んでいく様は見るに耐えないだろう。彼女の体から闘士はすっぽりと抜け落ち、目は虚ろのままその場に崩れ落ちる。または硫化水素、および大蜘蛛に捕食されることで絶命するだろう。
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